眼表面扁平上皮新生物におけるウイルス感染の分子生物学的解析

患者さまの診療情報と検査用細胞の残りを用いた医学系研究に対するご協力のお願い

 このたび当院では、目の細胞の検査、インプレッションサイトロジーを受けた方の診療情報と検査後の残った細胞を用いた下記の医学系研究を、倫理委員会の承認ならびに病院長の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。
 この研究を実施することによる、患者さまへの新たな負担は一切ありません。また患者さまのプライバシー保護については最善を尽くします。
 本研究への協力を望まれない患者さまは、「10.問い合わせ連絡先」に示しました連絡先までお申し出くださいますようお願いいたします。

1.研究課題名

眼表面扁平上皮新生物におけるウイルス感染の分子生物学的解析

2.この研究の目的

眼表面扁平上皮新生物の原因にはウイルスが関係していると言われていますが、どのようなウイルスかはまだ明らかではありません。インプレッションサイトロジーは目の角結膜の表層の細胞を採取し、顕微鏡下で検査する細胞診で、角結膜上皮の病気の検査として非常に有効な方法です。また、上皮内癌あるいは浸潤癌を疑った症例では、病変部分を切除します。
この研究では、インプレッションサイトロジーあるいは病変部分を切除した残りの細胞を使用して、ウイルス感染の有無について、分子生物学的な方法で解析します。

3.対象となる患者さま

2011年1月1日~2025年12月31日までに当院でインプレッションサイトロジーあるいは角結膜の病変部分の切除を行ったあるいは行う患者さま

4.研究期間

倫理審査承認後〜2026年12月31日まで(研究開始時期: 2024年 7月 5日)

5.研究の方法
  • インプレッションサイトロジーの残余検体および切除した病変組織を用いて、眼表面扁平上皮新生物を引き起こすとされるウイルスに対する遺伝子学的な探索を行い、また、ウイルスの有無や種類を確認する。
  • 初診時、再診時、入院中における以下の診療情報を収集する。
6.利用する試料および診療情報
  • 以下の試料を使用します。
    インプレッションサイトロジーの残余検体および切除した角結膜の病変組織
  • 以下の診療情報を使用します。
    年齢、性別、裸眼・矯正下視力、自覚症状、関連する既往症、細隙灯顕微鏡所見、インプレッションサイトロジー所見、病理組織検所見、治療内容と経過
7.個人情報等の取扱い

1)本研究で取り扱う患者さまの個人情報は、氏名・年齢・診療録番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2)本研究で取り扱う患者さまの診療情報は、個人情報が特定できないような匿名化した研究用識別コードにより管理し、使用します。
3)患者さまの個人情報と匿名化した診療情報を結びつける対応表は、各研究施設内のみで管理し、当院においては個人情報管理者が研究終了するまで鍵を掛け管理します。また、研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。
4)本研究によって得られた成果を学会や論文などに発表する場合は、研究対象者にプライバシー上の不利益が生じないよう、適切に匿名化されていることを確認した上で公表を行います。 

8.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

本研究は診療情報を用いて行われるため、患者さまへの医療上の利益・不利益はありません。

9.本研究への参加を希望されない場合

 患者さまやご家族が本研究への参加を希望されず、試料・情報の利用又は提供の停止を希望される場合は、下記の問い合わせ先へご連絡ください。一度ご協力いただいた後でも随時撤回することが可能です。ご協力いただけなくても、患者さまに不利益は生じませんのでご安心ください。ご協力頂けない場合、共同研究期間へ提供された情報も含め、得られた情報は全て破棄します。ただし、ご協力頂けない旨の意思表示があった時点で既に研究結果が公表されていた場合など、データから除けない場合もあります。すでに研究結果が公表されている場合など、ご希望に添えない場合もございます。

10.問い合わせ連絡先

研究責任医師 :宮田眼科病院 院長 宮田 和典
担当医師 :宮田眼科病院 医師  金谷恵理子、岩崎琢也
TEL :0986-22-1441