円錐角膜の進行予想アルゴリズムの検証

当院にて円錐角膜の患者さまの診療情報を用いた
医学系研究に対するご協力のお願い 

当院では円錐角膜進行予測アルゴリズム検証のための多施設研究に参加しております。この研究は、宮田眼科病院の倫理委員会承認を受け、当院の院長の許可を受けて実施するものです。この研究は既存のデータ、試料を用いる研究です。この研究の対象者に該当する可能性がある方で、診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合は「17問い合わせ連絡先」に記載の連絡先までご連絡ください。

1. 研究課題名

円錐角膜の進行予想アルゴリズムの検証

2. 研究の目的と意義

1)研究の目的

先行研究によって開発された円錐角膜進行予測アルゴリズムのプロトタイプのソフトウェアを検証することです。

2)研究の意義

円錐角膜は、進行性に角膜が菲薄化・突出する疾患で、不正乱視が進行し、ハードコンタクトレンズの矯正が必要となります。進行が進むと、デスメ膜が破裂し角膜が混濁・浮腫を起こす急性水腫を引き起こしたり、ハードコンタクトレンズがのらなくなり視力矯正ができなくなったりしてしまい角膜移植が必要な状況となります。
近年、円錐角膜の進行を止める治療としてリボフラビンを点眼し、UV-Aを照射する角膜クロスリンキングが開発され、その有効性が報告されています。角膜クロスリンキングの適応を決めるうえでは、円錐角膜の進行をとらえる必要があり、多くの報告では、前眼部解析装置や前眼部光干渉断層計などで求められる、最大角膜屈折力(Kmax)が主要な指標として扱われています。
先行研究として、円錐角膜進行眼と非進行眼について、前眼部光干渉断層計を用いて算出される、6つの画像を用い、年齢の補正を用いて進行予測おこなうアルゴリズムを開発しました。

3. 研究対象者

2023年9月30日までに当院眼科で円錐角膜または円錐角膜疑いと診断され、前眼部光干渉断層計検査を受けられた方。

4. 研究期間

実施機関の長の許可日〜2028年3月31日まで
利用開始予定日: 2024年5月1日

5. 研究の方法

これまでの診療で診療録(カルテ)に記録されている情報、画像検査の結果を取得して行います。特に研究対象者の皆さんに新たにご負担いただくことはありません。

6. 試料・情報の項目

以下の診療情報を使用します。
年齢、性別、生年月日、患者ID、アルゴリズムの算出する進行可能性(%)、実際の進行の有無

7. 試料・情報の第三者への提供について

取得した情報等は、解析する前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく研究用の符号をつけ、どなたのものか分からないようにします。どなたのものか分からないように加工した上で、研究者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。
取得した情報等は、東京大学にも送られ解析・保存されますが、送付前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り研究用の符号をつけ、どなたのものか分からないように加工されます。その際も研究者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。
また、解析結果を進行予測おこなうアルゴリズムのプロトタイプソフトアェアを開発したクレスコ株式会社社およびそのプロトタイプソフトウェアを診断機器に実装してくれたトーメイ株式会社に提供しますが、研究対象者の皆さんのお名前等が、伝わることはありません。

8. 試料・情報の管理について責任を有する者

研究代表機関 宮田眼科病院
宮崎県都城市蔵原町6-3
TEL: 0986-22-1441
研究代表医師 医療法人明和会 理事長 宮田和典

※研究のために収集したデータは、研究の終了報告日から5年あるいは研究の結果の最終公表について報告された日から3年のいずれか遅い日までの期間、当院の保管施設にて適切に保管します。保管期間終了後に廃棄致します。

9. 研究機関名および研究責任者名

研究機関 (名称/住所/電話番号) 研究者等(職名/氏名)
医療法人明和会 
宮田眼科病院 
 〒885-0051宮崎県都城市蔵原町6-3 
 TEL:0986-22-1441 
宮田眼科鹿児島 
 〒890-0045鹿児島県鹿児島市武1-2-10 
 JR鹿児島中央ビルAMU WE2階 
 TEL:099-286-1213
研究代表者(研究責任者):理事長 宮田 和典

研究分担者:医師 森 洋斉
東京大学医学部附属病院 
 〒113-8655東京都文京区本郷7-3-1
 TEL:03-3815-5411(代表)
研究分担者:眼科・角膜移植部 准教授  宮井 尊史
北里大学 
 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
 TEL:042-778-8464
研究分担者:
北里大学医療衛生学部視覚生理学
教授 神谷 和孝

解析結果を提供する先

クレスコ株式会社 
 〒108-6026東京都港区港南2-15-1
 品川インターシティA棟 26階
 TEL:03-5769-8011
株式会社トーメーコーポレーション 
〒451-0053愛知県名古屋市西区
枇杷島3-12-7
TEL: 052-531-5900

10. 個人情報等の取扱い

この研究に関わって取得される試料や情報・データ等は、共同研究機関の範囲のみで利用され、それ以外の外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱います。
取得した情報等は、東京大学医学部附属病院眼科および宮田眼科病院に送られ解析・保存されますが、送付前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく研究用の符号をつけ、どなたのものか分からないようにします。
どなたのものか分からないようにした上で、研究責任者および分担者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。

11. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

本研究は診療情報を用いて行われるため、患者さんへの医療上の利益・不利益はありません。社会的な危険性と不利益に関して、研究情報の漏洩被害が考えられますが、上記のように個人情報が守秘・保護されますので、この危険性はないよう対処致します。

12. 本研究への参加を希望されない場合

患者さまやご家族が本研究への参加を希望されず、試料・情報の利用又は提供の停止を希望される場合は、下記の問い合わせ先へご連絡ください。一度ご協力いただいた後でも随時撤回することが可能です。ご協力いただけなくても、患者さまに不利益は生じませんのでご安心ください。ご協力頂けない場合、共同研究期間へ提供された情報も含め、得られた情報は全て破棄します。ただし、ご協力頂けない旨の意思表示があった時点で既に研究結果が公表されていた場合など、データから除けない場合もあります。すでに研究結果が公表されている場合など、ご希望に添えない場合もございます。

13. 研究の資金等および利益相反に関する事項

本研究にかかる費用は、当院の研究費にて実施します。
本研究は、クレスコ社よりプロトタイプソフトウェア、TOMEY社よりプロトタイプのソフトウェアを実装した診断機器の提供を受けて実施いたしますが、研究の実施や報告の際に、ソフトウェアの提供元に都合のよい成績となるよう意図的に導いたりすることはありません。

14. 研究に関する情報公開の方法

研究の実施に先立ち、国立大学附属病院長会議が設置している公開データベース(umin)または臨床研究等提出・公開システム(Japan Registry Clinical Trials: jRCT)に登録をします。
研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌で公表します。
また、研究結果は原則として患者さんには開示しませんが、ご希望があれば、他の患者さんの個人情報等の保護およびこの研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画の詳細を見ることができます。その際は、「17.問い合わせ連絡先」へご連絡ください。

15. 費用について

あなたの費用負担および謝金はございません。

16. 知的財産権について

本研究の結果として知的財産権等が生じる可能性がありますが、その権利は研究者および国、研究機関、民間企業を含む共同研究機関に属し、研究対象者はこの特許権等を持ちません。また、その知的財産権等に基づき経済的利益が生じる可能性がありますが、これについての権利も持ちません。

17. 問い合わせ連絡先

研究責任医師:
医療法人明和会 理事長 宮田 和典
TEL:0986-22-1441