研究課題名
オルソケラトロジーによる感染性角膜炎の発生頻度と関連因子に関する多施設共同検討
研究機関
宮田眼科病院、鹿児島宮田眼科、北里大学、東邦大学、筑波大学
研究代表者
宮田 和典
医療法人明和会理事長(宮田眼科病院、鹿児島宮田眼科)
当院責任医師
宮田 和典
研究の目的
オルソケラトロジーは特殊な内面構造を有するハードコンタクトレンズを就寝時に装用することにより意図的に角膜の形状を変化させ屈折異常を矯正する手法であり、その有効性については広く認知されております。また近年では学童近視に対する近視進行抑制効果も多数の研究で確認されるようになり、世界的に普及が進んでおります。使用されているレンズ素材は高い酸素透過性を持っており、合併症をきたすリスクは通常のハードコンタクトレンズと同等であると考えられておりますが、意図的に角膜中央部を圧迫するため角膜上皮障害を生じることがあり、さらに上皮障害をきたした部位に細菌感染を起こす可能性があります。米国において、この感染性角膜炎の頻度を検討した研究が報告されており、その頻度は1万人が1年間治療を受けた際に7.7回の頻度であったと報告されました。この頻度は他のコンタクトレンズと比較して決して高いものではありませんが、日本においてはこのような研究は全く行われておらず、実際にどの程度の頻度で発症しているのかは未だ不明です。さらに関連する要因に関しての研究も行われておらず、どのような症例においてリスクが高いのかも分かっておりません。
そこで本研究では、多施設(宮田眼科病院、北里大学、東邦大学、筑波大学、およびそれらの関連施設)においてオルソケラトロジー治療を受けた患者様を対象として、感染性角膜炎の発症頻度と関連因子について後ろ向きに研究を行うことになりました。
研究の方法
対象となる患者さま
当院でオルソケラトロジー治療を受けた患者さま
利用するカルテ情報
- オルソケラトロジー継続中に生じた感染性角膜炎の有無、感染性角膜炎が生じたケースでは、その重症度や視機能に及ぼす影響、治療の内容、オルソケラトロジー再開の有無
- 処方時の視力、自覚的屈折検査、角膜屈折力
- 処方レンズのメーカー、ベースカーブ、ターゲットパワー,レンズ直径
- レンズケアの方法と励行状況
- レンズ変更の回数(頻度)と交換理由
- 年齢、性別、オルソケラトロジー継続期間
研究期間
本研究は、倫理審査委員会の承認後開始し2022年12月31日まで実施されます。
個人情報の取扱い
提供するカルテ情報は名前、住所など患者さまを直接特定できる情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。
情報の管理
収集した情報はは個人を特定するための情報を削除し、個人を特定できないようにして、以下に送付します。
筑波大学医学医療系眼科 平岡孝浩
〒305-8575 茨城県つくば市天王台1-1-1
送付されたデータは筑波大学で厳重に管理され保存され、研究の終了が報告された日から5年を経過又は研究結果の最終の公表について報告した日から3年を経過した日のいずれか遅い日まで保存し、その後廃棄します。
また、当院の情報は研究責任者が厳重に管理致します。
ご協力いただけない場合
この研究にご協力いただけない場合は、問い合わせ先までご連絡ください。ご協力いただけなくても、患者さまに不利益は生じませんのでご安心ください。ご協力頂けない場合、他の研究機関へ提供された情報も含め、得られた情報は全て破棄します。ただし、ご協力頂けない旨の意思表示があった時点で既に研究結果が公表されていた場合など、データから除けない場合もあります。
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お問い合わせ先
宮田眼科病院
お問い合わせはメール、FAX、電話でお願い致します。
TEL 0986-22-1441
FAX 0986-24-2174
メール問い合わせは以下のURLから問い合わせ用フォームでご連絡ください。
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